こんなん書きました。

日々の雑感をつらつらと。あるいは手に入れたアイテムのオススメなポイント、運用方法などをご紹介してみたり。

「知りたい」と思う子どもにやさしいおとなは少なくない。

Togetterのこのまとめが後に書く自分の思い出と重なって、ちょっと刺さった。

togetter.com

このまとめからさらに安久工機のまとめに飛べるようになってるけど、そっちもまたいい話だ。
1980年、に、なる、のかな? 昔すぎてよくわからん。
小学校5年生のときに夏休みの自由研究として、山手線一周をした。
中学までの9年間で、夏に限らず唯一、答えを見たりあとから書くみたいなずるもせずにちゃんとこなした宿題だから、いくつかの場面は今でも強く覚えてる。
 各駅で降りて、その近くにある施設やなんかの由来を調べて画用紙にまとめていく、というのが、その内容。
たとえば池袋なら開業してそう時間が経ってないサンシャイン60の展望台にのぼったり、鶯谷では七福神巡りをしたり、浜松町ではお手軽にホームのしょうべん小僧を紹介したり。
田端かどこかも駅前になんかの像があってそれ選び、傍らの説明を写してお茶を濁した気がする。
神田は交通博物館だったかな。
で。
もちろん当時から電気街はあったけど、「街」ってのが漠然としすぎてて、どうまとめるかに悩んだ。とても悩んだ。
その結果、別のものを取り上げることにした。
今では「おとな」でも覚えてる人が少ない気もするが、秋葉原には当時、今のUDXがある場所に神田青果市場があってそこへ向かったのだ。
いきなり出向いてそこで働いてる人をつかまえて、「この市場の由来を知りたいんですけど、どこで聞けばいいですか?」とたずね、事務所の場所を教えてもらった。
こうやって誰かに何かを聞いてそれをまとめるようなことをした駅はほかにもあったけど、事前に電話で問い合わせるようなことはせず、ぜんぶ行き当たりばったり。
だってサンシャインみたいな特別な例を除いたら、駅を降りてみないとなにがあるかわかんないんだもの。
教えてもらった市場の事務所は小学校の職員室みたいな雰囲気で、でもそれよりかなり狭かったように覚えている。
そこにいた職員の人に、自由研究で山手線を一周してること、秋葉原では青果市場を題材に選んだことを改めて伝え、由来などを教えてほしいとお願いした。
事前の連絡もなくいきなりの訪問だったにも関わらず、みんないやな顔ひとつせず、それどころか、なぜだかえらく歓迎ムードなうえ、いろんな話を聞かせてくれたよ。
帰りにはメロンだとかなんだとか、持ち帰るに無理がない程度にたくさんの果物までもたせてくれて。
釣り友達で富山で教職に就いている本村さんが、子どもたちにメディアのことを教えるにあたって、Zoomで授業に参加して欲しいと持ちかけてきたのは、2年くらい前かな。
あんまり参考になる気はしないけど、ゲームライターって肩書きは子どもたちにキャッチーだろうと思うし、本村さんの頼みだし、快く引き受けさせていただいた。
たぶん、どこか頭の片隅で、あの夏の思い出も大きく影響してたんだと思う。
あのときの「取材」では青果市場だけじゃなく、ほかの場所でも誰かに何かを聞いて邪険にされた記憶はない。
「知りたい」と思う子どもにやさしいおとなは少なくないのだ。
かくいう私もあの夏に受けた恩を返せる機会がもし今後もあるとしたら、できる限りのことはしたいと思ってる。